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食物繊維|さいたま市浦和駅のリボーテ整体院

食物繊維

食物繊維は小腸で消化・吸収されずに、大腸まで達する食品成分です。便秘の予防をはじめとする整腸効果だけでなく、血糖値上昇の抑制、血液中のコレステロール濃度の低下など、多くの生理機能が明らかになっています。現在ではほとんどの日本人に不足している食品成分ですので、積極的に摂取することがおすすめです。

欧米において一日あたり24g以上の摂取で、心筋梗塞、脳卒中、2型糖尿病、乳がん、胃がん、大腸がんなどの発症リスク低下が観察されるとの研究報告があります。体内でコレステロールから作られる胆汁酸の体外(便中)への排泄を促進し、血中コレステロール値を下げます。また食後の糖の吸収をゆるやかにし、血糖値の急激な上昇を抑える作用があるためです。さらに便の量を増加させるとともに、腸内の腸内細菌のうち、ビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌の割合を増やし、腸内環境を良好に整える作用も知られています。

食物繊維は、魚介類や肉類などの動物性食品にはほとんど含まれず、植物性食品に多く含まれます。食物繊維を手軽にとりたい方へお勧めするのは、主食の穀類からとる方法です。一日のうち1食の主食を玄米ごはん、麦ごはん、胚芽米ごはん、全粒小麦パンなどに置き換えると、効率的に食物繊維が摂取できます。また、豆類、野菜類、果実類、きのこ類、藻類などにも多く含まれています。食品で見ると、そば、ライ麦パン、しらたき、さつまいも、切り干し大根、かぼちゃ、ごぼう、たけのこ、ブロッコリー、モロヘイヤ、糸引き納豆、いんげん豆、あずき、おから、しいたけ、ひじきなどは、1食あたり摂取する量の中に食物繊維が23gも含まれています。効率的に食物繊維をとるには、これらの食材を毎日の食事の中に上手に取り入れましょう!


食物繊維には、整腸作用や脂質・糖質・ナトリウムの排出を助ける働きがあり、健康を維持する上では非常に有用です。そのため、たんぱく質や糖質に次ぐ、「第6の栄養素」ともいわれています。

しかし、日本人の食物繊維摂取量は減少しています。これは食生活の変化により、食物繊維を多く含む食べ物の摂取量が減ったためです。健康を維持するためには、食物繊維を意識してとる必要があります。

水溶性食物繊維

水溶性食物繊維は、保水性があり、ゼリー状になる点が特徴です。ゼリー状になった食物繊維には粘性があり、食事で多く摂取し過ぎたナトリウムやコレステロールを体内で吸着して、スムーズに体外へと排出します。また、脂質や糖質、ナトリウムといった栄養素の吸収をゆるやかにしたり、食後の血糖値の急激な上昇を抑えたりする効果が期待できるのです。
主な水溶性食物繊維には、下記のようなものがあります。

・ペクチン
ペクチンは果実や野菜などの植物に含まれ、適量の糖類と酸を混ぜて温めるとゼリー状になる性質があります。そのため、ゼリーやジャムに使われています。ただし、未熟の果実に含まれるペクチンには不溶性食物繊維のものもあります。

・グルコマンナン
グルコマンナンは水を吸うと膨張し、粘度が増します。この性質を利用して作られているのがこんにゃくです。

・アルギン酸
アルギン酸は海藻類に含まれる食物繊維で、ネバネバした食感のもとです。食品のほか医薬品、化粧品などにも使われます。

・フコイダン
フコイダンは、もずく、ひじき、わかめ、昆布などの海藻類に含まれる多糖類(いくつかの糖類がつながったもの)で、粘り気が強い成分です。

β-グルカン
β-
グルカンは穀類やきのこ、海藻などに含まれている食物繊維の一種で多糖類です。このうち、大麦由来のβ-グルカンは、食後の血糖値の上昇を穏やかにすることが報告されています。

不溶性食物繊維

水に溶ける水溶性食物繊維に対して、不溶性食物繊維は水分を吸収して膨らみます。すると、便のカサが増えて大腸が刺激され、ぜん動運動が高まって便通をととのえるといわれています。
主な不溶性食物繊維は下記のとおりです。

・セルロース、ヘミセルロース
セルロースは、植物細胞の細胞壁や繊維の主成分で穀類の外皮の多くに含まれ、不溶性食物繊維の多くを占めます。ヘミセルロースは、植物細胞の細胞壁のうち、セルロースとペクチン以外の不溶性食物繊維です。ヘミセルロースは「半繊維質」という意味で、細胞壁でペクチンを包む形で存在します。
セルロールやヘミセルロースを含む食べ物には、ごぼうや小麦ふすま(小麦の表皮部分のことで、小麦ブランとも呼ばれます)、豆類などがあります。

・キチン
キチンは、カニやエビといった甲殻類の甲羅や殻に多く含まれる不溶性食物繊維で、多糖類の一種です。人の消化酵素で消化できないので、食物繊維に分類されます。

・リグニン
リグニンは、セルロースやヘミセルロースと同様に、植物細胞の細胞壁に含まれます。リグニンを含む食べ物には、いちごやラズベリー、西洋梨、カカオ豆、大豆があります。

厚生労働省が発表した「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によれば、食物繊維の1日の食事摂取基準(目標量)は1864歳で男性21g以上、女性18g以上とされています。対して、現在の18歳以上の日本人が摂取している食物繊維量の中央値は、113.7gで、男女共に目標量に達していません。
豆類やきのこ類、海藻類、いも類、穀類、野菜など、さまざまな食べ物を毎食まんべんなく組み合わせることで、水溶性食物繊維・不溶性食物繊維共に、摂取量を増やすことが大切です。

通常の食事で食物繊維を増やす工夫をしても、とり過ぎることはほぼありません。ただし、不足する食物繊維を補おうとするあまり、サプリメントなどで過剰摂取することには注意が必要です。とり過ぎると下痢症状を起こし、大切なミネラル分まで排出してしまうことがあるからです。
また、果実には果糖が多いため、果実に偏って食物繊維をとろうとすると糖質の過剰摂取につながります。

食品表示基準によると、食品100gあたり食物繊維を6g以上含む場合、食物繊維を多く含む旨を強調することができます。また、食物繊維を含む旨を表示できる基準は、食品100gあたり食物繊維3g以上です。
ここからは、食品100gあたり食物繊維を6g以上含む「食物繊維の多い食べ物」と、食品100gあたり食物繊維を3g以上含む「食物繊維を含む食べ物」について、カテゴリーごとに紹介します。

食物繊維が不足するとどうなる?

 食物繊維が不足すると、腸内環境の悪化によって便秘になりやすくなります。その結果、痔になったり、大腸癌のリスクが高まったりします。また、糖尿病などの生活習慣病のリスクも高くなります。そのほかにも、食物繊維の多い食品は、低カロリーの上に噛み応えもあり、食べた時の満足感も高いため、食物繊維の多い食事をとることで肥満も防ぐことができます。

 通常の食事では食物繊維の過剰摂取の心配はなく、むしろ、現在の日本人は、食物繊維が不足ぎみなので、意識してとる必要があります。しかし、サプリメントなどの健康食品を利用する際は、飲みすぎるとおなかが緩くなったり、他の栄養素の吸収を妨げたりする可能性があるため、注意が必要です。

食物繊維の大切さをご理解いただけましたでしょうか。つい、柔らかくて、白くてフワフワした食べものを手軽で美味しく手に取りやすいですが、積極的に食物繊維摂っていきたいものです。